対応事例紹介

不穏を乗り越え諦めていた父との外出を

要介護4 80代 男性 不穏

脳梗塞の手術後に転院したリハビリテーション病院のソーシャルワーカー様よりご相談いただきました。

私たち愛住まいるは家族に会い、希望や想いを伺いました。

ご相談のきっかけ

入院中のご本人様にはずっと不穏があり、夜間に大きな声で叫ぶことが続いていました。
病院としても対応できることに限りがあり、夜間家族が付き添うことで多少不穏は収まっていましたが、仕事をしている家族はだんだんと疲弊していきました…
他の入院患者様にも迷惑がかかっており、「早急に施設を探してほしい」という相談。すぐに施設が見つからない場合は、強制的に退院して自宅に戻らざるを得ない状況でした。

ご家族様の想い

私たち愛住まいるは家族に会い、希望や想いを伺いました。
長女は岩倉市にお住まいで、自宅から病院までの距離が近いことをありがたいと思っていました。
車を持っておらず、公共交通機関か徒歩で通うことができる老人ホーム・介護施設を希望されました。
ただ「そんな状態の父を受け入れてくれる施設があるのか不安で仕方がない」とおっしゃる長女。
「希望を言える立場でないのは分かっています。でも毎日面会ができる施設がいいです。できればリハビリも継続してあげたいです。」と涙ぐみながら本音を教えてくれました。

本当の意味での”良い施設”ってどんなところだろう

家族の想いを聞きながら、愛住まいるの相談員は考えていました。
「なぜ病院で大声を出してしまうのだろう。なぜ家族がいると多少なりとも不穏が収まるのだろう。」
ただすぐに入居可能な施設を見つけても、その後同じようなことが起こってしまえばまた退去勧告を受けることになってしまうのではないか。それでは根本的な解決にならないと感じていました。

希望に添えるよう、公共交通機関もしくはご自宅から徒歩圏内で行ける老人ホームを選定していきました。
リハビリを継続したいという希望については訪問リハビリを利用する提案をしました。

見学時に施設長から「不穏になってしまう要因がきっとあるはず。この施設でその要因を一緒に探してみましょう。」
と言われ、その言葉でほっとされたのでしょう、長女は思わず泣き出してしまわれました。
「誰だって、嫌なことをされたら怒るでしょう?お父様にとって何か嫌なことがあるはずですよ。今はそれが何か分からないから、時間がかかるかもしれないけれど。」
施設長の言葉に長女様も「うん。うん。」と何度も頷いていました。
その言葉が長女の背中を押し、入居の申し込みをされました。

ご入居後

入居当日、長女がご本人様にずっと寄り添っていたためか、とても落ち着いており、無事に入居されました。

入居後数日は声を出されることもありましたが、根気よく施設職員が対応することにより、だんだんと本来のご本人様らしさを取り戻していきました。入居後一か月もすると不穏は全く無くなり、訪問リハビリを定期的に利用することによりADLも着実に向上していきました。
退院時は車いすで自走も出来ない状態でしたが、1年後には独歩が可能になり、今では週末に長女と一緒に外出ができるようになりました。
長女様より「良い施設を探してくださってありがとうございます。」「強制退院と言われたときは自宅介護も覚悟しました。父が穏やかに過ごせる毎日が本当に幸せです。」と嬉しいお言葉をくださいました。

”良い施設”は人によって違います。それこそ十人十色です。
家族の本音を聞き取り、その想いやご本人様を理解してくれる施設と出会えたからこそ、”良い施設”となったのだと思っています。

愛住まいるは、一人一人の想いをしっかりと聞き取り施設探し・ご提案をしております。
介護の有資格者も多数在籍しておりますので、経験を生かしたアドバイスなどもさせていただいております。​

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